これまで受け継がれてきた日本人の遺伝子情報の中には、
日本人ならではの得意や、そこから発揮されているかもしれない特徴や感性・資質などが沢山あるように感じます。
その部分を改めて見直しながら、1日1日をより豊かに幸せに過ごすために活かせるかもしれない「3つの提案」を以下にご紹介したいと思います。
1,「祈る」という在り方を日常生活に活かす
全国津々浦々、神社に限らずお寺や教会などその宗派はさまざまでも、老若男女問わずみなさん一様にして「参拝する」「祈る」という在り方が身についているその感覚、感性が日本人には自然と備わっているように感じます。
この「祈る」という意識は、日本人の遺伝子の中に脈々と受け継がれているからなのかもしれません。祈るという遺伝子が受け継がれているなにかしらの意味が、さまざまな風習という形をとっているのかもしれません。
この「祈る」という資質が今ある私にもすでに自然と受け継がれているとしたら、普段使いでたのしく軽やかに、この日常生活の中でどんな風に取り入れることができるだろう?と考えてみました。
例えばこの「身体」について。文章や会話のやり取りの中で「お身体ご自愛ください」と送っていただけることに、はたと気づくことがあります。
自分自身の健康や、身体に対して直接「祈り」を送っていただけることにありがたいなぁと感じます。でも、自分自身が身体に対して感謝をもって「祈る」ということは意識的でないかぎり日々どうしてもおざなりにしてしまいがちです。
そこで1つ目の提案は、朝目を覚まして一番はじめに出会う「自分の身体」へ向けて、
「今日もよろしくね!」
「1日を一緒に楽しもうね!」と心をこめて祈る。
夜、寝る前にも
「今日も1日、ありがとう!」
「お疲れさま!明日も一緒にたのしもうね!」と心をこめて祈る。
こんな提案です。
生まれた時からいつも一緒、一番身近かでありながらついおざなりにしてしまいがちな自分の身体へ心を込めて「祈る」というこの資質を毎日毎瞬、自分が自分自身のために意識的に発揮する。
これまで無意識であった身体への「感謝」「祈り」
新しい1日のはじまりに、1日を終えた身体への労いに。
豊かや幸せの一つとしてこの「祈る」という日本人の資質を普段の生活に取り入れてゆくことができるかもしれません。
2,「古来の色彩・和色」を日常生活に活かす
日本人の色彩感覚には四季折々の色や動植物をモチーフにした、感性豊かで繊細な、情緒あふれる「色彩表現」が沢山あると聴きます。その色のことを「和色」ともいうそうです。例えば写真の富士山の色、「紫」一つとっても、
京藤(きょうふじ) 紅がかった濃い藤色で、明るく渋い紅紫色
薄藤色(うすふじいろ)伝統色の藤色をより薄くした淡い青紫色
紅桔梗(べにききょう)桔梗色に紅を重ね染めした色味の濃い紅紫
若紫(わかむらさき) 明るい紅みの紫色
葵色(あおいいろ) 葵の花のような灰色がかった明るい紫色
藤紫(ふじむらさき) 藤の花のような明るい青紫色
古代紫(こだいむらさき)わずかに赤味を帯びた、くすんだ紫色
二人静(ふたりしずか) 暗く渋い紅紫色
竜胆色(りんどういろ) 竜胆の花のような薄い青紫色
紫式部(むらさきしきぶ) 紫式部の実のような赤みのある渋い紫
上記は「紫」の和色表現のほんの一部です。調べてみるとまだまだいろいろな「紫」の表現が沢山ありました。
私たちにはこうした古来由来の「色を感じ取る感性、繊細さ」ももれなく遺伝子の資質として持ち合わせているかもしれません。
そこで、日々のさまざまな出来事やその感じ方にこの「色彩感覚」の感性そのもの取り入れてみる、というのが2つ目の提案です。
おひさまを浴びたとき「あぁ~幸せだなぁ~」と感じた、その感覚をさらに丁寧に「色彩」として感じ自分の内側で表現してみる。
例えば私の場合、温かくうすい黄色、跳ねるようなピンク色、風そよぐような水色、紫でいえば上記から「薄藤色」を感じたりします。
「あぁ~幸せだなぁ~」と感じた一つの感覚が、さらに色彩豊かに心の中に拡がっていくのを楽しむことができます。
日々の中で「嫌だなぁ~」と感じたこの感覚も「色彩」として感じとることで、嫌な感覚を「色のバリエーションとして俯瞰して感じる」ことができるかもしれません。
職場でいやな思いをしたときの「嫌な感覚」は色に例えると何色だろう?と例えてみます。
真っ赤だけれどもくすんだ赤の部分もあるし、鮮明な赤色も交じっていたり、黒に近い赤のような部分もあるな。。。
こんな風に色でその感覚を例えて感じてみると、「嫌な感じ方」も思い悩む前に、冷静な視点を設けることができるかもしれません。
そして、「幸せ」を感じたときの「色彩」をもってきて、まるで絵具を調合するように混ぜ合わせてみるのもいいかもしれません。
心地よい「和色」、丁度心地よい「色彩」になるように日本人の色彩の感性を意識的に活用していく感覚です。
最初はうまく混ざらないかもしれませんが、日常の「自分」という心のキャンパスに「和色」のグラデーションを用い取り入れ、自由に描いてみるということも何気ない日常をより豊かにしてくれる一つのヒントになるかもしれません。
3,「音」の感性を日常生活に活かす
では最後の3つ目、「音」にまつわる提案です。「音」として興味深い日本の風土には「各地の方言」も印象的です。
「ありがとう」という響き一つをとっても、方言やイントネーションとして「音」の豊富さが日本中にあふれていることを実感します。
これもまた日本人の遺伝子の豊かを物語っているように感じます。どの表現も温かく心に沁みいる響きを感じることができます。
「除夜の鐘」の音に1年の思いを馳せること。
「花火」の音に夏を感じたり、
「水琴窟」「鹿威し」「風鈴」に風情を見出すこと。
「虫の羽音」や「鳥のさえずり」に耳を澄まし、
「唱」に読んで表現し楽しむこと。
方言や日本古来の音の感性の中に、私が一様に感じるのはそこに含まれる「温かさ」「心地よさ」「穏やかさ」「繊細さ」「爽やかさ」です。
無形でありながら、手に取るようにそれを伝え表現できる。
不思議で優しい力が日本人の資質として「音の感性」も遺伝子の中に備わっているのかもしれません。
この感性に繋がる恩恵を日々にどのように活かしていけるでしょうか。その1つの提案としてご紹介するものに「アファメーション」というツールがあります。
心から望むことを言葉に託し、心を込めて唱えながら日々を彩り豊かに創造してゆくツールです。
それを日本人は古来より「言霊(ことだま)」として日々の中に自然に取り入れてきたそうです。
日本人の遺伝子にはこうした「音」に対する細やかで豊かな資質もすでにインプットされているのかもしれません。
方言や文化によって受け継がれ育まれてきた「温かさ」「心地よさ」「穏やかさ」「繊細さ」「爽やかさ」などのの資質に加え、
古来言霊の力、アファメーションというツールを取り入れて、
心から望むことを日々の生活に取り入れ豊かな日々を創っていくこと。
日本人の遺伝子、その資質を存分に生かすことのできるすばらしいアイテムの1つになるかもしれません。
4,まとめ
今回は日本人の遺伝子その資質を見直し、日常生活へ豊かに活かす提案として、
1、祈り
2、色彩感覚の感性
3、音(アファメーション)の力
この3つをご紹介させていただきました。どれが一つでも楽しく取り入れられそうな部分があったらとてもうれしいです。
自分自身が心から望む、豊かで幸せな日々をこれからも創っていきましょう。